国民年金保険料が高いからと諦めないで!

国民年金保険 小杉佳代子

増加する「第1号被保険者」

 突然「第1号被保険者」と言われても、ご存知でない方もいらっしゃると思いますので、ざっくりとですが説明させて頂きますね。
 そもそも日本に住んでいる20歳以上60歳未満の人は、すべて国民年金に加入することになっていて、その年金加入者を3種類に分けています。
 「第1号被保険者」とは自営業者・農業者とその家族、学生、無職の人等、「第2号被保険者」「第3号被保険者」以外の方を呼びます。「第2号被保険者」とは会社勤めの方や公務員として働く方、お給料から年金保険料が控除される方々で、「第3号被保険者」とは、その「第2号被保険者」に扶養されている配偶者のことを言います。
 そして最近、この「第1号被保険者」が急激に増加しているのです。その理由は個人事業主やアルバイト、フリーターの増加と言われていますが、その背景には企業が固定費の負担を減らすために、リストラを繰り返して正規雇用社員が減少しているからだと考えられています。

「保険料が高い!」「支払いどころではなかった!」

 この「第1号被保険者」が、他の「第2号被保険者」「第3号被保険者」と異なるところの一つとして、国民年金保険料を給料から控除されるのではなく、個人で支払わなければならない点があげられます。実は、給料から自動的に控除されるよりも、お金を用意して納税する場合の保険料の割高感は意外と大きく、明確な支払の意思がなければ、往々にして支払いが遅れたり、未納が発生してしまうのです。
 先日、当事務所に相談に来られた方などは、突然のリストラで転職活動もままならず、ローンの返済が滞り引っ越しなどに追われ、その間は国民年金保険料の支払いどころではなかったと語っていました。

「保険料免除制度」や「納付猶予制度」を活用しよう!

 国民年金保険料が未払いになると、当然老後に受け取る年金は少なくなりますし、未納期間が長くなれば年金を受け取れなくなることもあります。
 また、大きなデメリットとしては、保険料の未払いが続いていると、ケガや病気で障害や死亡といった不慮の事態が発生した場合、例え以前に何年か払っていても、障害年金や遺族年金を受け取る事が出来ない場合があるのです。
ところが、「保険料免除制度」や「納付猶予制度」を申請して認められた場合、障害年金や遺族年金を受け取ることができます。特に「保険料免除制度」の場合はなんと老齢年金も免除期間分は2分の1(税金分)が受け取れるのです。
 「就職が決まるまでは経済的な不安がある…」「今はパートやアルバイトで生活が苦しい…」そんな時は無理して支払いをせず、また支払えないと諦める前に、社会保険労務士にご相談ください。

国民年金保険 小杉佳代子
<執筆者紹介>
小杉佳代子

小杉佳代子

大手医療機器メーカーの人事総務部門で勤務社労士として執務。また「メンタルケア相談室室長」として、職場のメンタルヘルス対策に取り組み、その経験談を上司と共著で出版している。「メンタルサポートが会社を変えた!オリンパスソフトの奇跡」(創元社) その後独立し、顧問先の人事評価制度の見直しや助成金申請、給与計算等幅広く活動しているが、カウンセラーとして直接社員との面談も行い、企業と従業員との橋渡し役として、労使双方から信頼される出色な社労士として存在感を高めている。